ナビスコカップがルヴァンカップに名称変更!名前の由来とは?
日本のサッカーに詳しくない人でも、
ニュースなどで「ナビスコカップ」という名称を一度は聞いたことがあるのでは?
このナビスコカップが2016年から「ルヴァンカップ」という名称に変わるそうです。
慣れ親しんだ名前が変わることに違和感を覚えますが、その背景にはある企業の事情が絡んでいます。
その背景を知るとともに、ナビスコカップの歴史について調べてみました。
ナビスコカップとは?
ナビスコカップとは、正式には
Jリーグヤマザキナビスコカップ
という名称で、J1リーグ戦や天皇杯と並ぶ国内3大タイトルの1つ。
その名の通り、お菓子メーカーである「ヤマザキナビスコ」が特別協賛になっています。
1企業がスポンサーとなる大会で、天皇杯と並ぶタイトルになってしまうという点に驚きですね。
参加資格は、J1に所属する全クラブ。
昔はJ2のクラブも参加できたのですが、現在は上記で落ち着いています。
優勝すると賞金などがもらえるほかに、次年度に南米クラブとの国際大会に出場する権利が与えられます。
「次年度」というのが微妙な感じがしますが、まぁそれは置いておきましょう。
ちなみに、ナビスコカップは第1回開催が1992年で、Jリーグ開幕の前年度。
「同一冠スポンサーによる最長のカップ戦」というギネス記録にもなっている由緒ある(?)大会なんです。
ルヴァンカップになってしまう理由は?
ギネス記録にもなっていたナビスコカップが名称変更する理由は、
スポンサー企業である「ヤマザキナビスコ」のお家事情にあります。
ヤマザキナビスコの製品で有名なのが
- リッツ
- オレオ
- プレミアムクラッカー
- チップスター
- ラングドシャ
といった商品。
これらのうち、上の3つ(リッツ、オレオ、プレミアムクラッカー)は
アメリカの企業「ナビスコ」とのライセンス契約により製造・販売が許可されている商品。
そのナビスコとのライセンス契約が2016年8月で終了することになり、
企業名を変更しなければならないという事情があります。
新しい企業名は「ヤマザキビスケット」。
なんか締まりがない名称に感じられますが、これもそのうち慣れていくんでしょうね。
そんな経緯があり、「ルヴァンカップ」に変更されるわけです。
- 「ヤマザキビスケットって名前がどこにも入ってないじゃん!」
というツッコミがありそうですが、正式名称は「JリーグYBCルヴァンカップ」。
「YBC」はヤマザキビスケットの英字略号。
ちゃんと入ってました(汗)
じゃあ、「ルヴァン」って何なんでしょうね。
「ルヴァン」って?
私が最初にナビスコカップがルヴァンカップに名称変更するというニュースを見た時、
- 「フランスの企業に命名権を奪われたか」
とガッカリしました。
日本サッカー界の3大タイトルの1角が、海外企業の名前なんて情けない。
日本企業、がんばれよ!と。
よくよく調べてみると、前述のとおり、母体となる企業は変わらなかったわけですが・・・。
そもそも「ルヴァン」が何なのかというと、ヤマザキビスケットの新製品の名称なんですね。
2016年9月5日に販売されるクラッカーで、
「ルヴァン」とはフランス語で「発酵種」という意味だそうな。
先ほど、ナビスコとのライセンス契約が終了したとサラッと話しましたが、
それに伴って、リッツ、オレオ、プレミアムクラッカーは2016年8月をもって製造終了。
それ以降は在庫がなくなればヤマザキナビスコブランドの同商品は姿を消します。
(モンデリーズ・ジャパンという企業が日本での販売を行うので、食べれなくなるわけではない)
そこで、「ルヴァン」という新商品が代わりに販売されるわけです。
「ルヴァンカップ」という名称も、新商品の知名度を上げるための広告というわけですね。
今までは企業名である「ヤマザキナビスコ」を前面に出していましたが、
1つの商品名をカップ戦の名称にするというのが微妙な感じがします。
だって、J1リーグ戦や天皇杯と並ぶ3大タイトルですよ。
「ルヴァン」というフランスチックな名前だから良いのですが、
仮に「赤城乳業」がスポンサーになったら
- 「ガリガリ君カップ」
なんて名前になりかねません(笑)。
「ルヴァン」という製品が大コケしたら、今度は他の新商品をカップ戦の名前にして、
コロコロと名前が変わるなんてことになるかも。
タイトルの価値が下がるような気がするのですが、サッカーファンの方はどう思っているのでしょうか?